医療技術・機器ガイド
1. 診断機器
患者さんの症状や病変を正確に捉えるための機器です。早期発見・診断精度向上に貢献します。
- MRI(磁気共鳴画像診断装置)
・X線を使わずに軟部組織を高解像度で描出
・脳・脊髄・関節疾患の画像診断に必須 - CT(コンピュータ断層撮影装置)
・高速撮影で緊急時の頭部・胸部・腹部診断に活躍
・3D再構成による微細病変の検出が可能 - 超音波診断装置(エコー)
・被曝がなく、妊婦検診から心エコーまで幅広く対応
・リアルタイム観察で穿刺や生検のガイドにも - 内視鏡システム
・消化管・泌尿器・呼吸器の検査・治療を内視鏡下で実施
・早期がん発見やポリープ切除が可能
2. 手術支援機器
術者の視野拡大・操作精度向上をサポートし、侵襲を最小化します。
- ダヴィンチ手術支援ロボット
・3D拡大視野と高精度な機械腕で、低侵襲手術を実現 - ナビゲーションシステム
・CT・MRIデータを術中にリアルタイム融合表示
・脳神経外科・整形外科で正確な位置決めを支援 - 手術用内視鏡カメラ
・4K高画質で細い血管や神経を鮮明に映像化
3. 呼吸・集中治療機器
重篤患者さんの生命維持を支えるための装置・モニタリングシステムです。
- 人工呼吸器
・さまざまなモードで呼吸管理を最適化
・ICUでの長期管理にも対応 - 血液浄化装置
・急性腎障害や敗血症で血液を浄化
・連続血液透析濾過(CRRT)にも対応 - 生体情報モニタ
・心電図(ECG)、血圧、SpO₂などを一画面で監視
4. リハビリテーション機器
在宅復帰やQOL向上を目指す患者さんをサポートします。
- ロボット歩行訓練装置
・歩容解析とアシスト機能で効果的な歩行訓練を実現 - 電気刺激装置(FES)
・筋収縮を促し、運動機能回復を促進 - バーチャルリアリティ(VR)リハビリ
・ゲーム感覚で楽しく継続しやすい運動療法が可能
5. 遠隔医療・ICT
地域格差を解消し、どこでも質の高い医療を提供するための仕組みです。
- オンライン診療プラットフォーム
・スマホ/PCで予約から決済まで完結 - 遠隔モニタリングデバイス
・自宅で血圧・血糖値・体重などを自動送信 - 電子カルテ・ビッグデータ解析
・全国の診療情報を統合し、AIで予測・診断支援
6. よくある質問(FAQ)
- Q. どの機器を選べばいいですか?
- A. 患者さんの疾患・治療方針に合わせ、主治医や臨床工学技士と相談してください。
- Q. 導入にかかるコストは?
- A. 装置の種類やメンテナンス契約によります。補助金・リース制度の利用も検討しましょう。
- Q. 安全性はどう確保されている?
- A. 医療機器は厚労省の認証・承認を受け、定期点検・校正が義務付けられています。